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腸脛靭帯炎 ランナーに多い膝の外側の痛み

趣味や健康の保持増進のためにランニングをされている方が多くいらっしゃいます。
ランニングは、1度の外力によって生じる”外傷”は少ないですが、繰り返される外力によって生じる”障害”に悩まされることが多い競技です。

中長距離のランナーにみられる障害の1つとして「腸脛靭帯炎」という大腿外側の痛みがあります。「ランナー膝」や「ランナーズニー」とも呼ばれる慢性傷害です。

 

腸脛靭帯炎とは

腸脛靭帯は、股関節にある”大腿筋膜張筋”という筋肉から連続して大腿(太もも)の外側を走行する薄い筋肉です。この腸脛靭帯と大腿骨外側上顆(膝の外側)との間で、膝関節の曲げ伸ばし動作を頻繁に繰り返すことによって生じる摩擦によって、炎症が起こり、痛みが発生します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

腸脛靭帯炎の特徴としては、走り始めではなく、走行距離の増加とともに疼痛が出現します。痛みの種類としては、膝の外側に刺すような痛みです。原因の一つとしては、道路やトラックの路面が傾いている路肩やカーブにて、外側にくる足に対して伸ばされるストレスが繰り返し加わるためです。
男性に多くみられ、特に男性ではO脚、女性では外反偏平足が関係しているとも言われています。

 

一般的に急性期の痛みであれば、ランニングを中止し、症状が軽快するまで消炎鎮痛成分のある薬や局所安静で鎮痛を図ります。
慢性期の症状では、歩幅の狭いピッチ走法で走るように指導し、斜度のある路面の走行を避け、芝や土のように弾力のある場所を選びようにします。

 

腸脛靭帯炎に対するTP鍼治療

まず、現在生じている膝関節周辺の認知覚(TP)から探していきます。
膝関節の少し上方、大腿外側部を触察します。発見した認知覚に対して、上下の方向から鍼を刺し、認知覚を再現させます。
仰向けでも、うつ伏せでも治療は可能です。

 

腸脛靭帯は、”大腿筋膜張筋”という股関節の前側にある筋肉の筋膜が肥厚した筋肉です。そのため、痛みが生じている部分だけではなく、股関節前面の大腿筋膜張筋と腸脛靭帯の連続する部分にもTPが形成されていることが多いです。股関節前面のTPにより、気づかぬうちにランニングフォームが乱れ、腸脛靭帯と大腿骨外側上顆の摩擦が増えてしまっている可能性もあります。
そこで、患部だけではなく、股関節前面も併せて治療することで、症状の早期改善が期待できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

消炎鎮痛の塗り薬や貼り薬を使用して痛みを和らげることはできると思います。しかし、これは活性化していたTPが沈静化するだけで、再びランニングを再開すると、TPが活性化してしまいます。安静も同様です。

活性化したTPに対し、的確に鍼刺激を加え、症状を根本的に取り除くとともに、ランニングフォームを見直す、足りない筋力を補うなどのトレーニングを加えることで、競技を続けながら治療することができます。